米国株の税金と為替の影響

株式投資
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最近(2019年7月)、ネット証券各社の手数料引き下げ合戦により、米国株が盛り上がってきているようなので、ちょっと米国株を購入した場合の税金と為替の影響について、まとめてみました。

手数料も下がったし、これから米国株投資をしようと考えているかたは、日本株を買った場合とで、こんな違いがあるんだという参考になればと思います。

とはいえ、聞くのと自分で運用してみて感じるのとではまた違った感じがするものですから、理解した上で、まずは少額から試してみるといいのではないでしょうか。

また、今回は税金と為替の影響についての記事です。手数料については、あまり記載していません。各社の公式サイトをご確認くださいませ。一言いえることは、日本株を買うより米国株を買うほうが、手数料がたくさん取られます。それでも成長率を考えたら外国株なのかな~というところです。

日本株、外国株どちらも一丁一端、やはり分散投資が大切かなと思います。

米国株の税金

では、米国株を購入した場合の税金についてです。株式投資で得られる利益には、売却益(キャピタルゲイン)と配当益(インカムゲイン)の2つが存在します。

売却益(キャピタルゲイン)にかかる税金は、日本の株式の場合と同様、累進分離課税で20.315%(復興特別所得税込み)となります。NISA枠で購入していた場合は、0円です。

配当金(インカムゲイン)にかかる税金は、現地課税(10%)および配当課税の20.315%がかかります。

海外株式の配当金には、現地課税とわれるものがあり、現地にて源泉徴収されるというのが、日本株と大きく異なる点です。

ただし、この現地課税は、二重課税となりますので、確定申告をすると取り返せます。具体的には、以下のようになります。

100ドルの株を10株購入した場合、このときの合計金額は、1000ドルになります。配当が3%の場合、配当金は30ドルになります。

この30ドルから、源泉徴収されます。「10%+20.315%=30.315%」ですね。

結果として受け取れる配当金は、約21ドルです。ちなみに1ドル108円とすると、税金は約972円、実質の配当金は2,268円程度となります。

もし、確定申告をした場合、10%が還付されますので約300円程度還付されることになります。

これを大したことがないと考えるか大きいと考えるかは人それぞれですが、少なくとも金額が大きくなればなるほど、すこし面倒でも確定申告は行ったほうがよいでしょう。

余談:確定申告で注意したい点

特定口座で株式を管理している場合です。特定口座の場合、税金は証券会社が計算してくれます。そのため、基本的に確定申告を行う必要はありません。2重課税を取り返したいために確定申告を行うと、所得として計上されてしまいます。その年の利益額にもよりますが、住民税等の課税対象となる場合がありますので、注意が必要です。

余談ですが、現地課税の10%は、米国に所在地がある場合です。別の国の場合は、税率が変わってきますので、ご注意ください。

米国株と為替の影響

米国株を購入する上で忘れてはいけないのが、為替の影響ですね。これは地味に痛いです。

たとえは、以下のようなケースを考えてみます。

1ドル120円のときに100ドルの株を購入しました。5年後、110ドルになっていました。
5年後の為替レートは100円でした。日本円換算の時価総額はいくらでしょう?

購入時:12,000円 → 5年後:11,000円

「あれ?ドル建てだと増えていたのに、円に換金したら元本割れしてる!!」

なんてことが普通にありえます。配当金にしてもそうです。1ドル120円のときに円に換金するか、1ドル100円のときに円に換金するかで、大きな金額の差が生まれます。

証券口座からドルのまま出金することも可能ですが、日本人である以上ドルを使用する機会は、円を使用するより、断然すくないのではないでしょうか。

為替の影響だけをみると日本人ということが、どれだけリスクかということが分かりますね。

とはいえ、米国株は日本株に比べると恐るべき成長をみせています。今後もそれが続くかはわかりませんが、日々世界は成長しています。今後もしばらく米国は経済の中心で居続けるでしょうから、過去をみると今後も成長の余地はあるのではないでしょうか。

米国株は、とりあえず資産を早く増やすにはいいのかなと考えています。しかしドルから換金する際は、十分注意したいです。私の投資スタイルは中長期ですので、恐らく換金は老後になるであろうと思います。そのときに為替レートが1ドル80円だったら、換金に躊躇するだろうな~ということは容易く考えられます。使いたいときに使えないお金って、、、

まぁ、10年後、20年後に為替レートがどうなっているかは、誰にもわかりません。現水準のまま、もしくはより円安が進んでいたらよいです。しかし、今は1ドル=100円前後が概ねの相場ですが、本当なら1ドル=1円が本当の意味の貨幣価値の平等だと考えると、今後円高が進む確率はどの程度あるのかなとやや不安に感じます。あまり円安ドル高が進むと貿易面等で米国からの圧力も強くなるのではないでしょうか。

配当金投資だけをみるなら、成長は鈍いけど日本株にも目を向けてもいいのではないかと思います。元本割れの確率は高いですが、多少の下げは配当金で回収できます。日本株の過去をみると急激な成長は期待できないので、資産を短期間で大きく増やしたいという方向けではないです。しかし日本企業だって成長しています。長い目でみたら、上下しつつ成長している企業もあります。

アベノミクス効果によるまやかしかもしれませんがね。。。オリンピック後が日本経済の勝負どころでしょうね。

長く投資を続けるには分散投資が大切だと思っています。色々な側面を考慮した上で自分に合った投資スタイルをみつけていきましょう。

ちなみに私も米国株は買っています。バイアンドフォールド。言い換えれば塩漬けですね。

補足

少し考慮が漏れていたかなと思ったので、追加します。

上記では、1ドル120円のときに株を購入し、円高のすすんだ1ドル100円のときに換金した場合の話をしました。しかしドルコスト平均法にて積立てする場合は、また少し違った考え方ができます。

長期間積立てをすることで、平均単価は徐々に平準化されていきます。そのため、長い目で見れば為替の影響も緩和できるのではないでしょうか。但しこの場合、株から現金へ換金するその日まで積立てを続けることが必要です。数年後に使用するお金を一度に投資するのは危険かなと思います。

手数料も下がって来たので、少額積立てを長く続けるチャンスですね。

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