メキシコペソ円についての記事です。
11月のメキシコペソ円は、5.5円半ばから5.7円前半での値動きとなりました。前半高く後半上髭となり、現在はやや下落基調の中でレンジを形成中といったところでしょうか。11月はやや下落したものの全体的には小動きであったなと感じています。
12月の注目指標とチャートからみた今後の動きを整理してみたいと思います。
12月の注目指標
12月のメキシコの経済指標です。
時間 | 内容 |
---|---|
12/9(月) 21:00★★ | 11月消費者物価指数(CPI)(前月比) |
12/12(木) 21:00 | 10月鉱工業生産(前月比) |
12/19(木) 28:00★★ | メキシコ中銀、政策金利 |
12/24(火) 21:00 | 11月失業率 |
12/27(金) 21:00 | 11月貿易収支 |
先月発表された7-9月期のGDPは前年同期比マイナス、前期比でも0%成長でした。国内生産が停滞しているように見えます。ただ、インフレを判断する重要指標のCPIはやや予想より改善が見られたようです。
また、政策金利ですが、国内消費が低迷していることもあり、より一層の金利の引き下げが必要との味方も出ているようです。そのため、今後も政策金利の発表には注目です。
その他、現在メキシコではUSMCA協定(米国、メキシコ、カナダ協定)に注目が集まっています。
11月30日には、以下のニュースも出ていました。(by FXi24)
セアデ・メキシコ外務次官
「USMCAに関する話し合いは大きく前進した」
「米民主党による多くの提案は改善された」
「年内の批准はまだ可能」
年内批准できるのではないか、交渉が大詰めを迎えつつあるというニュースはいくつが出ていますね。トランプ大統領とメキシコのオブラドール大統領も交渉には前向きな考えのようです。不安材料としては、トランプ大統領の弾劾調査の件でしょうか。あまり市場には反映されていませんが、結構大きな問題となっているようです。もしトランプ大統領の弾劾で訴追等になれば、USMCA協定の批准もそれどころではなくなる可能性もでてきます。
現在メキシコはGDP(前期比)が0%であることからも分かるように、経済が停滞しています。USMCA協定が結ばれることで、経済の活性化を促したいというところでしょうか。いずれにしろ、力関係でいえば、米国次第となりそうです。年内批准できるか注目したいです。
チャートからみたメキシコペソの値動き
チャートからみたメキシコペソの動きを整理してみたいと思います。
まずは米ドルメキシコペソ(USD/MXN)の週足チャートです。
現在+1σ付近です。ここで上げ止まれば、反転下落ペソ高になるとみます。メキシコペソのチャートは常にヒゲがたくさんできるので、一概に長いヒゲが出たからと反転のサインになりにくいのですが、今後大きなマイナス材料がでなければ、一旦ここで上げ止まりそうです。
現在センターラインで下げ止まっていますね。MACDも0ライン付近です。USMCA協定に批准できれば、今後上昇が見込めそうです。しかし、ここではチャートを載せていませんが、メキシコペソ円は、ドル円の動きにも大きく影響を受けます。そのため、米国の経済に影がさしドル円が急落したり、トランプ大統領の弾劾調査でUSMCA協定への批准が遅れたり、米中貿易交渉が決裂した場合は、更に5.4円付近を一旦の目処として、下落しそうです。
一番嫌なのは、ドル円が下落(リスクオフ)して、ドルメキシコペソが上昇(ペソ安)となることです。メキシコペソ円はそれぞれの影響を大きく受けるので、大幅な下落に繋がります。こうならないことを祈るばかりです。
以上、チャートから今後の動きを整理してみました。最近はトランプ相場とも言われ、トランプ大統領の発言で大きく相場が動くので、下値の目処と資金管理を行いつつ、でもあまり慎重になりすぎないで、トレードは続けて行きたいなと思います。
12/2分のセントラル短資FXのメキシコペソ円のスワップポイントは12円(ヒロセ通商は11円)となっていました。1週間すべて12円にはならないのではと思いますが、政策金利が低下した分の影響は避けられないところですね。とはいえ、まだまだ7.5%と高い金利となっていますので、できるだけ安いところでたくさん買い集めたいなと思います。(追記:12/3のセントラル短資さんのスワップ11円でした。下げましたね。利下げ。。。)
そういえば、セン短さんのメキシコペソ円の売りスワップが買いより大きくなってしまいました。(11月から)買いのスワップを大きく下げないようにするための企業努力だと思いますが、売りにくくなったなとちょっと思いました。参考までに。
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