新興国株式のインデックスファンドの中でも信託報酬が安い「SBI・新興国株式インデックス・ファンド」ですが、どのようなファンドなのか確認してみました。
運営会社
この投資信託は「SBI アセットマネジメント株式会社」(http://www.sbiam.co.jp/)が管理しています。最近では「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」の募集を開始したりと手数料の安い新商品にも力を入れているようです。
また、SBI アセットマネジメント株式会社は、SBIグループのグループ企業です。SBIグループは日本の証券業界では有名な企業の1つです。
投資形態
ファミリーファンドです。
「新興国株式インデックスマザーファンド」がマザーファンドになります。SBI アセットマネジメント株式会社が発行している新興国株式の投資信託のマザーファンドは、このファンドがマザーファンドとなっているものが多いです。
ファミリーファンド方式では、ベビーファンド(今回の場合「SBI・新興国株式インデックス・ファンド」)は、実際の投資を行わずマザーファンドが運用を行います。ベビーファンドではその受益証券を売買しています。
「新興国株式インデックスマザーファンド」では、「シュワブ エマージング・マーケッツ エクイティ ETF」に投資を行っています。
シュワブ エマージング・マーケッツ エクイティ ETFとは
マザーファンドが投資を行っている「シュワブ エマージング・マーケッツ エクイティ ETF」についてです。
このETFは、米国で販売されている上場投資信託(ETF)です。このETFは、FTSE エマージング・インデックスに連動した投資成果を目指して運用されているETFです。
余談ですが、この指標に連動する成果を目指すETFにはヴァンガードの「バンガード®・FTSE・エマージング・マーケッツETF」があります。楽天から、このETFに連動する投資信託が発売されていますが、運用成績をみるとやや「SBI・新興国株式インデックス・ファンド」の方がよい結果となっています。(2019年8月時点調べ)
FTSE エマージング・インデックス
FTSE エマージング・インデックスでは、韓国は先進国とみなされているため、構成銘柄に組み込まれていません。「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」で採用されている「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」との大きな違いはここにあります。
ここ1年の運用成績は、「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」より「SBI・新興国株式インデックス・ファンド」が上回っていますので、韓国の景気がやや下向いている可能性がありますね。
純資産額
1,978百万円
構成銘柄
このファンドはベビーファンドのため、実際に運用を行っていませんが、「シュワブ エマージング・マーケッツ エクイティ ETF」では、以下のような銘柄に投資されています。
投資対象市場
主な投資対象国は以下の通りです。
中国 |
台湾 |
インド |
ブラジル |
南アフリカ |
タイ |
ロシア |
マレーシア |
メキシコ |
インドネシア |
投資対象銘柄
投資対象銘柄の上位は、以下のような企業が占めています。どこかで聞いたことがあるような有名企業が多いですね。主に中国企業が上位を占めています。
テンセント・ホールディングス |
アリババ・グループ・ホールディングス |
台湾積体電路製造 |
ナスパーズ |
中国建設銀行 |
中国平安保険 |
リライアンス・インダストリーズ |
HDFC |
中国工商銀行 |
中国移動(チャイナモバイル) |
新興国株式では中国の銘柄が上位を占めています。現在、米国との貿易摩擦で色々問題が起きていますし、世界的にリセッション入りがいわれていますので、今後落ち込むことが予想されます。
信託報酬
実質の信託報酬は、2019年8月時点の目論見書では「年0.1948%(税込)」程度(消費税率が10%となった場合は年0.196%となります)となっています。
これは、他の新興国株式の投資信託と比べても安いレベルです。
まとめ
「SBI・新興国株式インデックス・ファンド」についてでした。韓国を除く新興国に、安い信託報酬で投資したい場合は、この投資信託を選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか。
1点気になる点として「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」に比べると、純資産額の低さが気になるところです。マザーファンドで運営されていますので、繰り上げ償還のリスクはそれほどないと思われますが、念の為その点は注意しておく必要がありそうです。
新興国株式のインデックスファンドを確認した記事です。各投資信託のトータルリターンや信託報酬額を確認しました。
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