近年、日本でもつみたてNISAの制度ができたこともあり、投資信託は積み立て投資を行うことが主流となりつつあります。わたしもいくつかの投資信託を積み立てています。ここでは、投資信託を毎月積み立てるメリット・デメリットについて紹介しています。
毎月積み立てのメリット
現在、どの証券会社でも投資信託を毎月(証券会社によっては毎日も可能)積み立てができるようになりました。金額もネット証券であれば、100円からつみたてられる証券会社が多数あります。ここでは、なぜ毎月積み立てるといいのか?を説明します。
以下の例をみてください。
1月の基準価格:1,000円 → 購入口数1,000口
2月の基準価格:1,200円 → 購入口数833口
3月の基準価格:700円 → 購入口数1,429口
この場合の平均取得価格と合計口数は、以下の通りです。
平均取得価格:967円
合計口数:3,262口
この例では、3月の購入価格が当初の購入価格より小さくなっています。しかし2月の購入価格が1月の購入価格より高かったため、結果的に平均取得価格は967円になりました。もし、2月に一括購入してしまった場合、やや高値で買ってしまったことになります。
積立投資でない場合は、一番安いときに購入し、数年保有していたら上がっているというのが理想ですが、値動きを予測することは難しいですし、必ずしも安いときに購入できるわけではありません。市場は流動的で、ちょっとしたニュースで上下動を繰り返します。そのため、定期的に買い付けることで、取得価格を平均化し、平均値を取りにいきます。
また、同時に注目したいのが口数です。基準価格が下がったときにたくさん購入できていることがわかります。値下がりしたときに、口数をたくさん購入することで、価格が上昇したときにより大きな利益を取ることができます。
ただし、積み立て投資をする場合でも常に右肩下がりの商品に投資してしまった場合は、回収は難しくなります。明らかに失敗だと思われた場合は損切りも必要です。しかし、長期的にみて右肩上がりとなる商品であれば、毎月定期的に購入し長く運用することで、少しずつ利益が積み上げられて行きます。
毎月積み立てのデメリット
積み立て投資のデメリットですが、暴落に弱いというところでしょうか。
株式市場は数年に1度暴落が発生します。その際、積み立て投資は比較的長期運用を目的として投資を行っていると思いますので、その暴落の影響を大きく受けてしまいます。すぐ回復してくれればよいのですが、リーマンショック級の暴落が発生した場合、景気回復までに数年を要しています。
そうなった場合、しばらく損失を抱えたまま数年耐え続けなければならない可能性があります。
暴落が積み立て当初なら大したことはないと思います。しかし、そろそろ老後となって使用したいなと思ってから暴落が発生した場合は、どうでしょうか。積み立て額にもよりますが、影響は大きい可能性があります。
とはいえ、過去データを見ると暴落が起きた場合でも必ず景気は回復し、暴落前より大きく成長しています。若いときから投資を開始し、長く投資をつづけることで暴落発生時も元本割れのリスクを軽減することが可能であると考えます。
まとめ
日本人が、投資を怖がる理由の一つに、大きく儲けすぎようとする人たちが多いというのがある気がします。じぶんの許容範囲を超える多額の資金を一度に投資し、一瞬で評価価格が下がり大きな損失を出してしまった。。。というような。
確かに投資をはじめたからには、お金を増やしたいですし、利益を出すことが目的です。しかし、よく分からないものに、いきなり大きな資金を出すなんて、怖くありませんか?わたしは怖いです。なので何事もはじめは少しずつ、コツコツ投資しています。
定期的に運用状況を確認し、じぶんで納得がいったら、少しずつ投資金額を増やせばいいのです。毎月積み立てであれば、それが可能です。
メリット、デメリットを理解し、少しずつ投資をはじめてみてはいかがでしょうか。参考までに。
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