私がトルコリラのサヤ取りをやらない理由。

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最近FXのスワップポイントの運用で、トルコリラ/円でサヤ取り!!というような記事をよくみます。(ちょっと記事書くの遅かったな。さすがにこの間の暴落でやめた人多いよね。)私も以前サヤ取りってどうなのかな?といろいろ調べてみて、結局は実施するのをやめました。

今回は、なぜトルコリラ/円でのサヤ取りをしなかったのか?について、私の個人的な考えですが紹介させていただきます。もしこれからトルコリラ/円のサヤ取りをしようかなと思っている方がいたら、検討材料の一つとして読んでみてください。

というか、ここ数日(2019年3月最終週)トルコリラは乱高下が激し過ぎて、これでトルコリラでトレードするのはよっぽど腕に自信のある人でない限りやめたほうが。。。まぁ、自由ですがね。こういうときこそチャンス!!って人もいますしね。でも、スワップポイント投資だけみるなら、得られる利益より不安要素のほうが多すぎて、、、

スワップポイントのサヤ取りって?

スワップポイントのサヤ取りについて、簡単に説明します。すでによく知っている方はスキップでOKです。

どんなトレード手法?

サヤ取りとは、FX業者によってもらえる、スワップポイントが多いところと少ないところがあるので、2つのFX業者でショート(売)ポジションとロング(買)ポジションを同時に、同じ数量保有し、そのスワップポイントの差額を抜いていこう!!という手法です。

分かりやすく例です。

①のFX業者 ショートのスワップポイント:-80円

②のFX業者 ロングポのスワップポイント:120円

スワップポイントの差額 = ②ロングポのスワップポイント – ①ショートのスワップポイント

= 40円

40円が利益になります。この40円を積み重ねて行くのが、スワップポイントのサヤ取りです。

サヤ取りの最大限のメリットを受けるには、売りと買いのスワップポイントの差額が大きければ大きいほどよいです。そのため、ショートとロングで別々のFX業者を選択する必要があります。

サヤ取りが人気?の理由

サヤ取りってどのくらいの人がやってるのかな?よく聞くからそれなりの人数の人がやってそうだけど。このサヤ取りを行うことで、為替差損を限りなく0円に近づけることが可能です。

本来スワップポイント目的のFX投資というのは、ロングポジションのみを保有し、そのスワップポイントを積み重ねていく手法です。しかし、この方法には大きな問題があります。

もし通貨価格が下落してしまったら?

そうです。為替レートが100円のときに10万通貨を保有したとします。為替レートが90円に下落しました。その差額は-10円ですね。でもこのときの損失額は-100万円です!!10万通貨しか保有してないのにですよ!!

それまでに十分な収益を得ていればいいですが、はじめたばかりでこれでは、、、これはとても大きなリスクとなります。

常に右肩上がりの通貨があればよいですが、そうそう上手くはいきません。数年に一度のタイミングで大暴落が発生します。リーマンショックのときも多くの方が、、、だったようです。そもそも高金利通貨は、新興国が多いため情勢不安やインフレにより乱高下しやすいです。

そのリスクをサヤ取りという手法なら回避可能!!って考えた人がいるってことですね。

サヤ取りの一番大きな特長は、ショートポジションとロングポジションを同じ数量同時に持つことで、この為替差損をなくすことができる!!ということです。

ここまで聞くとサヤ取りっていいことばかりじゃん!!さっそくやろう!!と思う方が大半でしょうか。

でも、ちょっと待ってください。以降でデメリットも説明します。それを読んで理解した上でやってみようって方はサヤ取り!!頑張ってみてください。

サヤ取りの問題点

私が考えるサヤ取りの問題点は、以下のとおりです。

  1. ショート、ロングを別々のFX業者で購入する必要がある。
  2. 相場急変時のスプレッドの広がりがショート、ロングで異なる。
  3. 2つのFX業者それぞれに大きな資金を投入する必要がある。

一つずつ説明します。

ショート、ロングを別々のFX業者で購入する必要がある。

1つ目です。サヤ取りで最大限の利益を得るには、ショートポジションはスワップポイントの一番少ない業者で、ロングポジションは一番スワップポイントの大きい業者で行う必要があります。

そのため、ショートポジションを保有している口座(以降ショート口座といいます。)では、常にマイナススワップが発生し、損失が膨らんでいきます。反対にロングポジションを保有している口座(以降ロング口座といいます。)では、スワップポイントが貯まっていきます。

そのため、ある程度スワップポイントが貯まったら、ショート口座に資金を移動する必要があります。この際、どのくらいのタイミングで資金を移動するか、正しく計算されていればよいです。

しかし、もし移動資金の計算が誤っていたり(トレードに慣れている人は大丈夫と思いますが)、うっかり資金を移動するのを忘れたり、ロングポジションの損益がマイナスになりすぎて、資金を移動できない!!ってなった場合、どうなるでしょうか?

投資は、そのうっかりが命取りです。私もFXをはじめた当初は、うっかり損切り置くの忘れてて気がつけば、、、ってことが数回ありました。

もちろんこのマイナス要因は、資金を豊富に用意し資金管理をしっかり行うことで対処可能です。しかし、まだトレードを開始したばかりの人にこれができるでしょうか?

できる!!って方は問題ありません。

相場急変時のスプレッドの広がりがショート、ロングで異なる。

2つ目です。これが一番やっかい?ひとまず、資金管理は完璧にできたとします。

しかし、相場が急変し大暴落が発生しました!!さあ大変!!でもちゃんと、ロスカットされないところに、逆指値をおいていたから、大丈夫!!

FXの口座を確認したところ、、、あれ!?注文が成立していない!?

って、ことが起こり得るのがこのスプレッドの広がりです。

ちょっと簡単な例で。

  • BID(売):20円
  • BUY(買):21円

この場合、買えるのは21円だよ~。売れるのは、20円だよ~。ってことです。差額の1円がスプレッドと言われFX業者の利益になります。相場急変時、この差額が一斉に広がります。

ここでは、ショートは20円で逆指値(買)。ロングも20円で逆指値(売)としていた場合を考えてみます。

ショートポジションは20円に到達し、逆指値が決済されました。ロングは?スプレッドが広がっているため、まだ21円です。決済されませんでした!?その間にまた相場が逆方向に動いて、ロングのポジションだけが、取り残されてしまいました。。。

こうなるともう、サヤ取りもなにもありません。おそらくロングポジションは、大暴落によりマイナスの損益でしょうから、FX初心者は、損切りもできず、その後何度か上がり下がりして、結局下がったまま返って来ず、損失ばかりが残った。なんてことに、、、

あらかじめリスクを理解し、暴落を予想して逆指値の位置を調整したりすれば、なんとかなるかもしれません。しかし、このスプレッドの広がりはFX業者によって、大きく異なるので予測することが難しいです。

2つのFX業者それぞれに大きな資金を投入する必要がある。

3つ目です。スワップポイント目的でFXを行う場合、ある程度の資金が必要です。少額でもできますが、それなりの利益を得るには、それ相応の資金を投入し、長期保有しなければなりません。長期保有することは、通貨価値の大きな変動を伴うので大きなリスクです。

サヤ取りを行う場合、ショートポジションとロングポジションを別々のFX業者で取引する必要がありますね。そうすると、資金も2倍必要です。片方だけでもリスクなのに、2箇所って、、、

私はこの時点でもう無理だなって思いました。他の投資商品にお金を回したほうが、よっぽど怖くないし効率的です。

トルコリラ以外の高金利通貨でサヤ取りは?

トルコリラが乱高下していて危険なら、他の高金利通貨は?と考える人もいるかも知れませんね。

でも他の通貨では、せいぜい10円前後のサヤ取りとなり、あまりメリットを感じません。

まとめ

トルコリラ/円のサヤ取りについて説明しました。ここ最近(2019年の年度末)の乱高下ですでにサヤ取りをやめた人も多いと思います。

専業トレーダーの人の中には、レバレッジを最大限に効かせて、資金効率を考慮しギリギリで取引されている方もいるようですが、それは情報収集をしっかりして、よく理解してやっているからです。

スワップポイント目的で投資する場合は、長期的に通貨を保有しなければならないので、大きなリスクが伴います。リスクを正しく理解した上で投資を行いましょう。

とはいえ、私もメキシコペソ/円でスワップポイント投資を行っています。リスクを考慮した上で、余裕資金があればチャレンジすることも大切!!です。

投資はよく理解してから。がんばりましょう!!

 

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